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琵琶湖博物館/大山崎山荘美術館/京都駅ビル

 −"青春18"京都滋賀の旅−1998/ 1/10

 40男3人で、青春18切符を使って、土曜日の1日、京都方面を廻ってきました。最近話題の3つの建築も行って来ましたので、その感想です。


 思い切った屋根面の張り出しと大きなガラス面といった外観のフォルムの大胆さとまとまりの良さもさることながら、やっぱり展示が出色ですね。パソコンなどが並ぶ大学研究室のイメージ、アンチークな展示棚が並ぶ考古学教室の雰囲気、貝塚発掘現場そのままの展示やボーリング調査現場を写したようなプレハブ小屋、そして昭和30年代の民家。琵琶湖というテーマを巡って様々な展示が工夫され、展示内容以上にその雰囲気の変転に驚かされてしまいます。
研究室のイメージ
古い雑誌やポスターの展示
昭和30年代の民家

屋外には田圃や畑がある生活実験工房

 交通機関や催し物の案内等、詳しくは琵琶湖博物館のホームページへどうぞ
  http://www.lbm.go.jp/


 大山崎山荘美術館は、関西の実業家加賀正太郎がイギリス遊学の経験を生かし、自らの設計により大正期から昭和初期にかけてこの地に建築した英国風の洋館です。これをアサヒビールが修復し、初代社長の山本為三郎が収集した、濱田庄司、河井寛次郎、バーナード・リーチらの作品を展示したもので、また隣接して安藤忠雄設計の新館が増築され、ここにはモネの睡蓮を中心とする印象派の作品が展示されています。赤い屋根に焦げ茶の柱・梁が落ち着きと華やかさを漂わせる洋館と安藤忠雄のコンクリート打ち放しの壁面との妙。それらを溶け込ませる緑の息吹。アールデコ風の細部の囲まれ、洋館2階のバルコニーで果実酒を味わうのは格別の思いがありました。
 山荘へはこのトンネルを抜けて
 
 
 
洋館内にあるドアノブ、照明、水盤

新館の外観、内観

 安藤忠雄設計の新館部分は、如何にも安藤氏らしいガラスとコンクリート、曲線と直線の組み合わせの建物。ただ、これが本館とマッチしているかというと、どうでしょうか。本体の大部分を円形の植栽の下に埋めることで対応しているのだとは思うのですが、モネの睡蓮(結構大作)を見るには円形部分の本体もやや小さすぎる感じ。でも用途とか周辺状況とかはおいといて(そもそもこんな場所で安藤氏を選ぶ方が間違っていると思う)、作品としては安藤忠雄、私、好きです。これも良い出来と思います。多分円形の植栽部分、本当は池にしたかったんだろうなあ。
大山崎山荘美術館
開館時間:午前10時〜午後5時
休 館 日:月曜日、年末年始
入 館 料:一般600円、高大学生400円
     小中学生200円
交通機関:JR京都線「山崎駅」、
     阪急京都線「大山崎駅」より
     徒歩10分(バスもあり)

  
 


 原広司設計の京都駅ビルは、コンペの時からかなり話題になっていましたが、コンペの経緯は別にして、完成した建築物については実物を見ないことには評価できないと思っていました。今回初めて見て、はっきり言ってこれは「よい」と感じました。なにより「よい」のは訪れているとの笑顔。みんなとっても楽しそうです。考えてみればこうした建物って京都には今までなかった。ここの最上階に登れば南側の東寺も、そして北側東山連邦も一望の下。悪評高かった京都タワーも息を吹き返した感じがします。でも逆に新しいもので昔からの京都の影はやはり薄くなってきているかもしれない。これは出来て初めて地下鉄に乗って京都の街を(公共交通機関では実に18年振り)訪れた印象でもあります。しかし街は変わらなくても人は変わっていくことを考えれば、街は人と共に変わるのかもしれない。いずれにせよ、若い人はこの京都駅ビル、喜んでいるのではないか。原広司氏の「若い人の判断に委ねたい」という言葉はこのあたりの計算があってのことかと思う。

南側の光景

屋上広場
京都タワー
     大階段と群がる人々

アトリウムの鉄骨顕わしの架構
 

 ひとしきり京都駅で遊んだ後、外観を確かめるため、烏丸通りを北へ歩き始めた。京都駅ビル批判の一つに、「長大な壁のようだ」というのがある。確かに新幹線ホームからはこのビルに遮られて従来見られた京都の街並みは全く見えなくなってしまった。では外からはどうか。南からは多分視界を遮る壁のようだろう。しかしそれは、今までのビルでもそうだったのではないか。何より通行は前から遮られていた。北からはどうか。……これが思ったほどには壁のようでないのだ。確かに烏丸通りは駅ビルで突き当たっている。真ん中に空いた穴は何の効果もないように見えた(冬の夕方のせいかもしれない)。しかし高さは烏丸通りを囲む周辺のビルとそう変わりなく見える。それより気になるのは、ホテル側とデパート側の外観の全く違うこと。さらには駅北側とも。この、部分部分の形が全体の脈略もなくちりばめられる手法こそ、原広司の設計スタイルかもしれない。内部も部分部分はとても楽しい。そして全体はというとどこまで原氏の頭の中に統一的なものとして構築されているのだろうか。
烏丸通りからの外観
ホテル側外観
デパート側外観





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