
都市型環境共生ビル/グリーンフェロー
北立面
(97/10/30)
名古屋市内に10/4、都市型環境共生ビル「グリーン・フェロー」がオープンしました。さっそく見学してきたので報告します。
このビルは、住エコロジー・ビジネスを展開しようとする、エコ ソリューションズ ネットワーク(株)社長である牧村好貢さんが、自社の事業のモデル的な意味も込めて自己所有地の上に建設したもので、4階の自宅の他、1〜3階が貸オフィス、最上階に貸スペースとなった鉄骨造5階建て延べ445.77m2の小振りな都市型ビルです。
日本で初めて、世界でも2番目の都市型環境共生ビルと牧村さんはおっしゃっていましたが、実際、環境共生実践の場として実に様々な試みをしています。有償で見学会も行っています(私もこれで行って来ました)ので、是非実物を見ていただきたいと思いますが、以下、簡単に概略だけ説明しておきます。

まず水と太陽の利用ですが、ソーラー温水器による給湯、雨水貯留層は40t、地下に5層に分けてあります。西日を遮るルーバー型ソーラーパネル(日本初)によりこの水を最上階まで揚げてトイレでの中水利用に使い、またオーバーフロー水は屋上菜園に水を供給しつつ元の貯留槽に戻るようになっています。また屋根の一部に取り付けたソーラー発電により自宅の電気を供給・余剰を売電しています。
また緑化は傾斜屋根にメンテナンスフリーの薄層緑化を施し(独製、日本初)、屋上菜園ではパーマカルチャーの実践。1階をイングリッシュ・ガーデンに仕立ててある他、パーゴラや壁面緑化も試みています。また風利用として小型風車で300Wの発電。ただしこれはあまり回ってなかったし、シンボル的意味合いが強いようです。

これらの装置以上に牧村さんが力を入れているのが、リサイクルと健康。低ホルマリン合板を始めとして、天然・再生素材利用の壁紙、天然接着剤(柑橘系の香りがよかった)、床は天然リノリウム、塗装も自然塗料、土を再利用した外壁の吹き付け、炭化コルクによる断熱、オートクレープ(未焼成)によるタイル、さらには生石灰クリームによるしっくい塗り壁、三和土、珪藻土の壁仕上げ、解体民家の古材を壁や天井・車止め等に利用、プロパンガスボンベを利用した再生薪ストーブ、はては学校の古椅子・机を再利用したフリースペースの家具に至るまで、ありとあらゆる工夫がこれでもかとばかり凝らされています。
さらに、自宅には木質系のバスユニット(初めて実用化)や組立式再利用可能なシステムキッチン、ラジエーター式の輻射冷暖房システム、また桐のフローリングに幅木等は地元三河産の杉等を積極的に活用しています。
ここまでやっているのは、多分に商品紹介といった意味もありますが、しかしかなり圧倒されることは間違いなしです。
ちなみにテナントとしては、ここを設計した川原建築研究所の他、地元材を使った建築を行っているキットコーポレーション(株)という建築会社、NGO「自立のための道具の会」、デザイン系の会社など、エコロジー思想に比較的沿った会社が入っており、これらのコラボレーションも面白そうです。
最後に、毎週水曜日と毎月第1日曜日に有償(個人1000円、法人(見学者一人あたり)1500円)で見学会を行っていますので、興味のある方はそちらへご連絡ください。
連絡先は、 グリーン・フェローオフィス TEL 052-916-2241 FAX 052-916-2414です。
私、この会社になんの関係のありませんが、かなり圧倒されてきましたので紹介させていただきました。まあしかし、自分自身のこととして、又は実際の生活としてどこまですべきかというと、考える部分もありますね。

それからちょっといい話。このビルは名古屋市の小さな公園と隣接しているのですが、この隣接する敷地内に雨水貯留槽から汲み出す手押しポンプがついています。市の側では要請もあってビル側のフェンスを取り外し、公園から自由にポンプにアクセスできるようになっており、ちょっといい空間になっています。子供たちが水で遊ぶ光景が思い浮かびました。
「都市研究所SPACIA」のホームページの「名古屋まちづくり紹介/こんなものも名古屋にある」の中でも紹介されています。私の時より緑が青々としている。是非ごらんください。
「環境共生オフィスビル/グリーンフェロー」