幕張ベイタウン 


 千葉県が未来型国際業務都市として開発を進めている幕張新都心。その一画に、沿道型住宅パティオスで話題を呼んだ新しい住宅地「幕張ベイタウン」が着々と整備されつつあります。この話題の街に入居開始後4年目にようやく見学する機会を得ました。見学にあたっては、NIFTY Serve FCITY の4番会議室「まちと住まい」で情報を求めたところ、丁寧な回答をいただき、また私の見学記に対し、現状の詳細な報告などもいただき、大変参考になりました。そこで以下では、これらの発言を、私の稚拙な画像と共に紹介させていただきます。(発言の転載について、快く快諾いただいたMacoさん、なりさん、どうもありがとうございました。)

幕張ベイタウンの案内と概要
場所と交通ですが、JR京葉線海浜幕張駅が最寄りになります。
 東京駅で京葉線は、横浜よりの地下駅。やや歩きます。全部始発駅になります が、「特急」と「武蔵野快速」は利用できません。「京葉快速」「各駅停車」 を利用。海浜幕張は快速停車駅だし、快速だと約30分、各停は40分前後ですが、 快速は4駅ほどしか止まらず、ゴボウ抜き設定なので快速が圧倒的に速いです。
 海浜幕張駅下車。メッセのある海側に出て左に徒歩。住宅地までは600mほど。地区公園を抜けていきます。またJR海浜幕張駅の北側のバス停からベイタウンバスも運行されています。
ちなみに、幕張新都心住宅地のひとつの特徴である「街区型住宅」の販売はほぼ一巡し、現在はフリンジの超高層を含む街区の事業に入っています。街区型も販売時期の後半は厳しい市場に入りましたので、売れ残りなどまだあれば、公開している可能性はあります。
住宅地の入り口から「プロムナード」と呼ばれる通りがあります。この両側6つの街区が第一期エリアで、幕張タイプの典型になります。このうち左手前の1番街だけは、当初、中庭への無条件進入ができたのですが、管理上の事情から今は閉鎖されている筈で、1〜6街区で中庭を見るには、オートロック入り口付近に待機して誰か出てくる際に入り込む(叱られる場合あり)という方法しかありません。第2期以降では、自由に入れる街区も多いので、こちらを見学して下さい。
 ホントの「試行」だった第一期に比べ、第2期以降の方が、デザイン的には自由で大胆なものも多いように思えます。後述「住宅」に紹介されたスティーブン・ホールの設計棟が、第1期街区の先右側にありますが、これも中に入れる筈です。
 第1期の2番街(手前右)のプロムナード沿いは、街区型の趣旨を活かして、プロムナード沿い(北側になる)に住宅を直面させ、南側をアクセス廊下にしています。民間としてはかなり頑張っている設計です。
住宅地だけでなく小学校にも注目下さい。打瀬小学校は、街区型住宅とのなじみを考慮する一方、赴任予定の教職員も設計に参加した開放型の小学校建築です。
その他の情報として、雑誌「住宅」の9811号に、県職員(らしい)方で、新市街地に入居して管理組合理事長も務められている方の手記が掲載されています。
(Macoさんの発言に一部加筆修正)

現在(H10.12)、約2,400戸、6,500人が居住する街となりました。現在公園寄りの高層、超高層街区の建設にとりかかり、一部販売を行っています。供給が完了するのは後数年かかりますが、これが出来ると、1万人を超える街となります。そこで、現在打瀬第2小学校の設計を千葉市が進めています。ということは、評判の打瀬小との学区割りがあり、平成13年4月から小学校2校体制となります。
現地での資料の入手については、駅南側にインフォメーションセンターがあり幕張新都心についての資料はそちらで入手可能です。またベイタウン内の情報などは、街の中心部にコミュニティコア予定地があり、そこにカルガモ館という案内所があります。ここにパンフレットなど用意されていますのでご利用ください。
詳しくは、千葉県企業庁幕張新都心建設課住宅地区建設室計画調整班まで問い合わせていただくか(tel:043−223−3642)、下記のホームページをご参照ください。

  : 千葉県のホームページ : 幕張新都心のホームページ :     (なりさんの発言に一部加筆修正)


プロムナード

かるがも館

かるがも館から13番館

集会所のある中庭

駐車場と中庭

住戸のクリスマスの飾り

街路突き当たりの打瀬小学校

校舎間オープンスペース

開放的な校舎
幕張ベイタウンを巡る話題の数々
−会議室での発言を話題に沿って整理し掲載しました−
幕張ベイタウンを評価する視点として、街区囲み型住棟が形作る街区の形態は成功しているか、中庭をどう評価するか、変化のある景観への評価、の3点について私感をあげたのですが、それぞれ以下のように深まった議論をすることができました。(Toshi−shi)

通りに面した形態の意図は、大変良くわかるのですが、残念ながらあまり賑わっているという雰囲気がありませんでした。薄曇りの肌寒い天候ということもあったかもしれませんが、それ以上に、きれいで個性的な建物群の前で、個々の商店が元気がない、という感じがしました。上品でセンスはいい、と思うのですが、枠が与えられすぎていて、猥雑さみたいなものがない、という感じがしました。子供の元気さを町中にも引き入れたいという印象です。(Toshi−shi)
初めの頃は埋立地の真ん中に6棟の街区型住宅が並んで、やや奇異な感じがしましたが、もうだいぶ街らしくなったところですね。ちょっとテーマパークの中を歩いているような感じは残りますが。
 やはり住宅地で、商業地のような賑わいは望めないかもしれません。しかも、住宅地の縁辺部に整備される超高層+高層の街区が完成しないと、予定人口には達しませんので、今のところはあんなもんでしょう。猥雑さみたいなものは、時間にも依存しないといけないでしょうね。それだけに早すぎる評価は戒めています。(Macoさん)
沿道商業施設は、当初の夢の部分が現実の商業展開においては、後退を余儀なくされています。それでも、7から8割が入店しています。しかし、医療や子供ルームなどあまり賑わいとは、言いずらい業種も入っています。
 ただ、Macoさんも仰っているように、まだ全体の1/4の人しか住んでいないので、すぐ結論は出せないと思います。商店会もでき、イベントなどもやるようになっていますので、事業主体としては、何とか活性化できるよう取り組んでいるところです。(なりさん)
4号館位にあったパン屋さんが閉店といった張り紙があり、あれっと思いました。医療や子供ルームなどはいい試みですよね。もちろん一般の商店街のような賑わいを想像してはいませんが、多分「おしゃれであたたかい街」をめざす意図というのはよく伝わってきます。そうした思いが商店主に伝わり、いつかは商店会側が自分たちの街として改変していくべきでしょうけど、そのあたりまではまだ熟し切っていない。その受け渡しが大丈夫かな、という気がしました。普通は事業者サイドがそこまで考えていない(商店主サイドにお任せ)ケースが多いと思いますので。今後の変化が楽しみです。(Toshi−shi)
パン屋は閉店後は、会社の研修施設としたいようですが、街に賑わいがもてるものに出来ないか投げかけ中です。商店会はあるのですが、オーナーというのではなく、雇われている店長さんが多いので、活性化が難しいようです。店舗誘致については、事業者間の商業部会(企業庁も加わっています)で調整しています。(なりさん)

コミュニティコアは、街の中心の、ヨーロッパの街でいえばカテドラルとかドゥモに相当する施設をイメージして設定した土地利用ですね。日本では特定の宗教という訳にはいかないので、「その他公益施設」といった表現ですが。(Macoさん)
コミュニティコアは、ここ3年間どう作るか調査を行い、昨年からは、住民とコミュニティコア研究会をつくり取り組んでいます。その結果、文化施設は先にして、取り敢えず、公民館、図書館、郵便局、エントランスホールを先行的に建設こととし、施設の建設は企業庁、管理は千葉市といった線で詰めつつあります。最初の構想は、「カテドラルとかドゥモ」といったイメージで構想したのですね。(なりさん)
住民と共に研究をしているのはいいですね。住民の方の反応はどうですか。今回見学させてもらって、ハード以上に、実際に住んでおられる方の意識とか状況が気になりました。私達が行ったときは元気なのは子供たちと窓辺のサンタクロースだけでしたから。(Toshi−shi)

かるがも館というのは、多摩NTなんかでもおなじみの住都公団の広報施設でしょうか。暫定利用施設なんですね。(Macoさん)
現在のかるがも館は、公団と企業庁が共同の暫定的に、広報施設として利用しています。(なりさん)
かるがも館にも寄ってきました。中には女性の案内の方が一人だけで座っていました。かるがも館といえば公団の環境共生のモデルルームというイメージでいたのですが、木造で緑化もふんだんにしてあり、思った以上に経年化した印象がありました。(Toshi−shi)
かるがもマークは、公団のマークでもあり、広報のイメージマークとして使われています。実は、幕張で数年前(95年)、全国緑化フェアがあり、このとき公団が、環境共生の試みとして建築したのが、このかるがも館です。これを移設し、県企業庁と公団の共同のPR館として、使用しています。(なりさん)

中庭は、Macoさんには色々アドバイスいただいたおかげでけっこう多くの住棟で中庭を見ることができました。これはほとんど外部者が入れない1期の反省に立って、2期以降で開放型のものが増えたせいかもしれません。2号棟は中を見ることができましたが、駐車場の上に空中庭園のようにこじんまりと緑があるという印象。2期以降の住棟では、もう少し駐車場と中庭空間との処理に工夫がされているものもありましたが、現実どう使われているのだろうと、疑問に思うものも少なくありませんでした。思っていた以上に中庭が小さく、その割に作り込みすぎているという気がします。熊本の理顕さんの団地のような伸び伸び感がない。もちろんかなりがんばっているのはわかるんですが、実際の居住者の方はどう思われているのでしょうか。調査とかあると面白いのですが。(Toshi−shi)
中庭は、住民のセミパブリックの場として、コンサートをしたり、イスやテーブルを持ち出したりして、楽しんでいるようです。
 日本で、初めての住居形式である沿道中庭型集合住宅をもつ幕張ベイタウンは、新たなコミュニティ形成の仕掛けとして、興味深い動きとなっています。1ないし2の管理組合は、修繕積立金を3倍にし、将来のメンテナンスに備えるなど、意識的な取り組みも見られるようになりました。(なりさん)
結構、使われているんですね。ミラリオと比較してみても、中庭の作り方は基本的には同じですね。ただ囲われ程度が高いので、コンサートなどのイベントには利用しやすいかも。次第に開放的になっているようですが、そのあたりで住民の意見の違いとか、事業者サイドの思惑の変化とかはいかがですか?私としては前に書いたように、もっと自然が多く作り込みが少ない方が好みですが、「東京などではこうした中庭の作り方は一般的なんだろうね。」と話し合っていました。上司氏は「駐車場をもっとまとめられなかったか」と言っていました。「9ブロックの真ん中のブロックに駐車場棟を作ってもいいのではないか」という意見です。(Toshi−shi)
駐車場問題は深刻です。各街区に住戸数+店舗数の駐車場を設置してあります。しかし、賃貸の契約率が低いのと、ハイルーフ対応で車庫をつくっていなかったことから、これらが道路にはみ出してしまっています。また、新都心側のホテルなどの従業員の不法駐車(駐禁にはしていないので、不法でなくて不倫?かもしれませんが)もあるようです。
 現在2カ所の暫定駐車場を企業庁が整備していますが、ここにも不法駐車があるので、最近閉鎖し、有料にしていこうという取り組みを行っているところです。9ブロックのまとめて、真ん中のブロックに駐車場棟をとのことですが、やはり家の近くにないと、さらに路上駐車が増えてしまうことと、景観上の問題もあるかと思われます。
 昨年6月連合自治会が出来、住民が自主的にいろいろ頑張って取り組んでいますので、この問題は、いい方向に向かうのではないかと考えています。(なりさん)
集合型式の駐車場について、利用実態を調べたことがあります。その団地に限ったことかもしれませんが、歩行距離300mがひとつの限界として見えてきました。300mを超えると、自宅近くに路上駐車する習慣が多くなっていました。路上駐車は景観上よりも、事故危険や防災(消防)などの視点で見ていきたいですね。路上駐車される道の多くが、住宅建設の際の安全上の指導で設けられていますから。(Macoさん)

変化ある楽しい景観はいいですね。また住まい手の方も、窓辺にクリスマスの飾り付けをしたり、入り口のホールの飾り付けは総合住生活の仕事かもしれませんが、こうした住まい手の表現はとてもいいです。楽しい景観が自然とこうした行動につながるのかな。(Toshi−shi)
昨年の住民アンケートでは、町並みが気に入って住んでいる人が圧倒的に多く、住民のみなさんは街に愛着を持っている様子が伺えます。昨年6月には、連合自治会もでき、自主的な自治活動が盛んに行われています。ニュースも発行し、学校情報も載り、不法駐車問題など様々な話題が出されています。幕張新都心のホームページでは、自治会ニュースもゲットできます。(なりさん)
6号館位でしたか、階段に沿って4軒ほどが競うようにクリスマスの飾り付けをしている住戸があって、自治会や住民活動みたいなものがあるんだろうなと感じていました。ミラリオのエレベーター前のホールの飾り付けなどは、管理組合でしているのでしょうか。(Toshi−shi)
民間事業者の街区は、管理組合と自治会がありますが、賃貸住宅である公団住宅ミラリオでは、そのようなものが存在しないので、おそらく有志の自主的なものでないかと思います。今年から初めて、飾り付けが行われるようになったようです。もっとも全部入居したのが今年になってからですから。(なりさん)
そうですか。それにしては素晴らしい飾り付けでした。多分プロの仕事。すごいな。(Toshi−shi)
NIFTYのFMYHOME(MES12)に関連話題があったのですが、理事会で提案したら、宗教的な問題もあるとの指摘があって、理事の一人が有志を募って実施して3年なんてエピソードでした。宗教問題というと大袈裟なんですが、管理組合が何かすると、すぐに「そんな費用を支出するくらいなら管理費を下げろ」という外野が居るのも事実です。
 クリスマスツリーを飾ったり、窓辺に電飾を施したりは、街や住まいを愛する行動のひとつとして計算外のものがあると思います。まあ、管理組合よりは自治会(賃借人も含む「居住者」の組織)の方が似合いますけど。この季節に街を歩いて感じるのですが、電飾などを外に向けて飾っている家が多い住宅地では、まちづくり活動なども定着しやすそうに思えますね。(Macoさん)

今回の見学、一番の感動は、打瀬小学校のオープンスクールぶりです。東の街区からまっすぐ歩いていくと、門もないままそのまま学校内に入ってしまい、階段横でバトンの練習をしている女の子たちの横を通って校庭へ。ところがこの校庭、まるで地区公園のように全く開放されていてびっくり。南東の交差点側に廻ると、歩道と一続きの敷地内で少年たちがサッカーボールに戯れている。とにかくびっくりしました。これはいいですね。(Toshi−shi)

 以上、有意義な議論ができました。みなさんはこの街をどう評価しますか。まだまだ成長過程の街、これからの成熟が楽しみです。




[PR]話題の新車を無料プレゼント中:必ず当る抽選会!今すぐ応募で簡単GET